図書印刷の中期経営計画に関し、図書印刷及び凸版印刷に対し、弊社の意見を伝えました
◆2017年3月3日
弊社は、図書印刷株式会社の株主として、本年2月27日付で同社が公表した中期経営計画に関する弊社の意見を、同社及び同社の親会社の凸版印刷株式会社に対し書面にて伝えました。背景・要旨及び送付書面は以下の通りです。
- 背景
- 図書印刷株式会社は、2006年3月期には売上高631億円・営業利益31億円であったが概ね右肩下がりで2016年3月期は売上高583億円・営業利益5.7億円となっており、事業構造の転換が必要である。
- 図書印刷株式会社は、昨年9月に保有していたリクルート・ホールディングス株式の 50%を売却した結果、12月末現在で約323億円の現金及び短期有価証券を保有し、なおリクルート・ホールディングス株式等の投資有価証券を約249億円保有している。この結果、同社が保有する現金及び有価証券は、それぞれ同社の総資産の約60%、純資産の約90%、時価総額の約137%に相当する。
- 要旨
- 中期経営計画では今後3年間で300億円を投資するとしているが、その投資の内容が抽象的、かつ、金額が同社の規模からは過大なものである。会社説明会を開催し、株主にとって納得できる投資計画の内容やそれぞれの投資の収益予想を説明すべきである。
- 中期経営計画最終年度である2019年度のROEの目標が1.7%では低すぎる。これは、同社の純資産が大き過ぎるために資本効率が非常に悪くなっていることが要因であり、投資予定額の300億円を減額し、大規模な株主還元を行う必要がある。
- 凸版印刷におかれては、大株主・親会社の立場から資本効率の向上について子会社の図書印刷をご指導いただきたい。
図書印刷株式会社に提出した意見
凸版印刷株式会社に提出した意見