株式会社ストラテジックキャピタル

ESGポリシー

ESGポリシー

ESGへの取組み

はじめに

弊社は、ESGの観点を踏まえた投資運用は、長期的なリターンをもたらすのみならず、スチュワードシップ責任を果たすために不可欠であると考えます。
そのような考えから、弊社は日本版スチュワードシップ・コードの受け入れを表明、国連責任投資原則(PRI)に署名しているほか、TCFDへの賛同を表明しています。

弊社にとって特に重要なG

日本において、コーポレートガバナンス改革の取組みが始まってから数年が経ちます。
しかしながら、未だに多くの日本企業がコーポレートガバナンスコード(以下「CGコード」といいます。)を真に理解しておらず、CGコードを遵守しているように装っているのみであると弊社は評価しています。
このようにCGコードを遵守しているように見せ掛けることを、弊社ではGウォッシングと呼んでいます(※)。

(※)グリーンウォッシング(以下をご参照ください。)のグリーンを、コーポレートガバナンスのGに置き換えた弊社の造語です。
グリーンウォッシング:うわべだけ環境保護に熱心にみせることを「グリーンウォッシング」と言います。「グリーン(=環境に配慮した)」と「ホワイトウォッシング(=ごまかす、うわべを取り繕う)」を合わせた造語で、主に企業の広告や企業活動などに対して使われます。(Sustainable Japanウェブサイトより)

日本の多くの上場企業の株主価値は、その本来の水準よりもディスカウントされていることから、弊社は日本の株式市場には数多くの投資機会が存在すると考えます。
なお、ここで言う「投資機会」とは、単に投資を行って株価の値上がりや増配を待つということではなく、企業に変化を促すことよって実現する投資機会を指します。
弊社は、アクティビストとしての活動により実現できる価値があると確信しており、アクティビスト投資家と呼ばれることを誇りに思います。

期待リターンの分布の観点からみた弊社の投資戦略

弊社の投資戦略は、ESG、特にコーポレートガバナンスの悪い会社に投資を行い、経営陣に対して改善を働きかけるものです(以下、積極的に働きかける活動を「アクティビストキャンペーン」といいます。)。
ESGのうちGは特に重要ですが、E及びSも、Gに劣らず重要です。
下図が示すように、ESGの何らかの項目についてアクティビストキャンペーンが有効に作用すれば、期待リターンの分布(以下「リターンプロファイル」といいます。)は右にシフトします。
一方、ESGに関する取組が不十分な企業においては、リターンプロファイルは左にシフトすることとなります。


ESGに対する弊社の考え方

E : 環境課題

弊社は、環境要因は、資本コストの増減を通じて、株主価値を減少させ得る、または増加させ得ると考えます。
弊社は一定以上の二酸化炭素排出量や排水量の会社には投資しないなどといった画一的な基準は設定していません。
しかし、投資先企業に対しては、石炭火力発電関連ビジネスからの撤退、(開示が不十分な会社に対しては)環境関連定量データの開示の充実や二酸化炭素削減目標の設定などを提案しています。

S : 社会課題

弊社が考える社会課題の要因は、労働問題、人権侵害、法令違反(例:独占禁止法違反)、賭博関連ビジネス(パチンコ)、不透明な支出などです。
これらの課題が顕在化した場合の株主価値の毀損は甚大であり、逆にこれらの課題が解決した場合には株主価値が向上すると考えられます。

G : コーポレートガバナンス

上述のように、弊社はコーポレートガバナンスが悪い会社は、自社の株主価値を毀損していると考えます。
悪いコーポレートガバナンスとは、買収防衛策の導入、歪な取締役会の構成、安定株主作り、株式持ち合い関係の構築などによる取締役の保身、すなわち株主価値向上という取締役の責務を無視した経営陣の行動であると弊社は考えます。
弊社の投資プロセスにおいては、コーポレートガバナンスは特に重要なものと位置付けています。
そして、本来の株主価値の実現のため、十分な時間とコストをかけて、コーポレートガバナンスの悪い会社を判別し、改善を促すためのアクティビストキャンペーンを展開します。

ESGインテグレーション

新規銘柄をポートフォリオに追加する際は、ファンダメンタルズ、バリュエーションの観点に加えて、ESGの観点でも検討を行います。
ESGに関する重要課題(以下「マテリアリティ」といいます。)の解決を通じた株主価値の向上を図るため、マテリアリティを特定することは特に重要です。
そして、ポートフォリオに追加した後は、弊社は株主として単なる対話を行うにとどまらず、アクティビストキャンペーンを展開し、(投資前にマテリアリティとして特定した)ESGの観点から株主価値の向上に向けた取り組みを促します。

議決権行使基準及び議決権行使結果の開示

弊社は、理由を含めた議決権行使結果を、年に1度、弊社ウェブサイトにおいて開示しています(こちらをご覧ください)。
ESGの観点を含んだ議決権行使基準及び議決権行使結果は弊社の投資委員会において決定され、弊社の取締役会に報告されます。

以上

2021年4月制定
2021年10月改定

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